ROOM④-追想-
足音が嫌いだった。いつまでも聞こえてこない足音が。
好きになるということは 待つということ
そんなことを思った時から ワタシは電気を点けて眠ることができなくなっていた。
朝の早い自分にとって、夜の10時はもう「おやすみ」の時間だったのだけど、だけど
安いアパートは階段の音がよく響いて 少し足を引きずるような足音は間違いなく それを
アナタだと確信させてくれたし、ドアを開けたアナタに抱きついて 抱かれることはワタシの
「オヤスミ」の合図だった。
こんなにも誰かを強く求めることがあるなんて・・・・
ワタシはもともと人付き合いの良い子供ではなった。同じ年代、同性の友達と笑顔を交わす
時ですら、その表情はまるで自分の感情とかけ離れているように感じていた。時間は上手に
友情(に見せかけた)の色を薄めてくれたし、一人暮らしを始めても それを寂しいとか思った
ことはなかった。そんな心静かな生活は4年も続いた。
そして、突然にその日はやってきた。
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